根管治療

当院の根管治療

根管治療は、むし歯の進行により影響を受けた歯の根の内部を丁寧に修復するための治療です。根管内は複雑な形状をしているため、高度な技術が必要です。当院は、視野を5倍に拡大できる拡大鏡を活用し、精密な根管治療を行っています。

安心できる
根管治療のための取り組み

「歯科用CT・セファロレントゲン」で正確な診断

「歯科用CT・セファロレントゲン」で正確な診断歯科用CT・セファロレントゲンによる診断は、根管治療の成功率を向上させることに役立ちます。口腔内の状態はもちろん、3次元画像で顎の骨構造や歯と神経の配置、骨密度などを正確に評価でき、治療計画をより適切に立てることができるようになります。特に複雑な根管の形状や小さな病変、歯のひび割れ、膿の有無など、重要な情報を事前に取得できます。

無菌状態で治療を進めることが可能な「ラバーダム」

ラバーダムの使用で無菌状態が可能ラバーダムは、ゴム製のシートで、治療中に唾液や他の汚染物質が治療箇所に侵入するのを防ぎます。また、患者様の舌や頬、口内の粘膜を保護し、薬剤や器具の誤飲を防ぐことにも役立ちます。根管治療の成功率には、根管内をいかに無菌状態・清潔にできるかが大きく影響しています。ラバーダムの使用によって再発リスクを軽減し、治療の効果を向上させることが可能です。
※ラバーダムが必要な症例のみ使用します。

精密な根管治療を可能にする「拡大鏡」の使用

精密な根管治療を可能にする「拡大鏡」の使用拡大鏡は、複雑な根管内を拡大した状態で確認することができます。肉眼では見落とす可能性が高い箇所についても把握可能で、治療の精度と成功率を高めます。治療時間の短縮にもつながりますので、患者様の負担も少ないです。

再感染のリスクを軽減する「垂直加圧充填法」

根管治療においては、薬剤や詰め物を根尖まで隙間なく充填し、確実に封鎖することが重要です。そのため当院は、「垂直加圧充填法」を採用しています。この方法は、詰め物を根の先に配置し、上から器具でしっかり詰め込む方式です。一般的に、「側方加圧充填法」と比較してより確実な封鎖が可能だと言われています。

オピアンキャリア法の採用

当院は、曲がっている根の先端まで封鎖するためにオピアンガッターの先端1/2を加熱によって軟化させた状態で使用します。複雑な根管内も柔軟に対応できるため、より細菌感染のリスクを抑えた根管治療が可能になります。

そもそも根管治療とは?

根管治療は、歯の根元にある根管内に存在する歯髄(神経や血管)に対する治療です。むし歯が進行すると、歯髄炎と呼ばれる症状が現れます。この状態は、自然治癒せず、神経が壊死してしまうことがあります。また、細菌の増殖により、周囲の骨組織が損傷する可能性もあるため、早急な治療が必要です。根管治療は、感染した歯髄を取り除き、その周囲を清掃し、薬剤で充填する方法です。この治療により、進行したむし歯でも歯を残すことができる場合もあります。根管治療を行わない場合、むし歯がさらに進行して抜歯せざるを得なくなるため、なるべく早くご相談ください。

歯根嚢胞 (しこんのうほう)に注意

可能な限り歯を残す治療に全力で取り組んでいます

歯根嚢胞は、神経が死んでしまった歯から発生し、根尖性歯周炎が主な原因です。根尖性歯周炎は、歯の根尖周辺に感染が広がり、嚢胞の形成につながります。この疾患の治療法は、嚢胞の大きさと進行度によって異なります。小さな嚢胞の場合、通常は根管治療(歯の神経を取り除き、歯の根の中を清掃および充填する治療)を行います。この治療により、歯根内の感染が取り除かれ、嚢胞は縮小し消失する可能性があります。しかし、嚢胞が大きい場合、歯根端切除(歯の根の末端を取り除く手術)や嚢胞摘出手術(嚢胞全体を取り除く手術)が必要になることがあります。一部の症例では、骨移植が必要な場合もあります。これらの治療法は、歯の保存と、周囲組織の健康を維持するために重要です。

歯根端切除にも対応可能

歯の根っこの先端に炎症や嚢胞が発生する場合、通常の根管治療だけでは改善が難しくなります。無理に根管治療を行っても再発してしまい、治療を繰り返すことでいずれは抜歯が必要になる可能性が高いです。そのため、歯を守るために歯根端切除という外科的な処置が必要です。歯茎を切開し、歯根の先端と病巣を一緒に取り除くことで、歯を保存する治療法です。ただし、歯根端切除が適用される症例には制限があり、必ずしも適用できるわけではありません。患者様の症状や状態に応じて適切な治療法を選択し、詳しくご説明して同意を得たうえで治療を開始いたします。